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高効率情報伝送国際連携

■対象大学1 (協定・MOU締結、学生留学・研究者派遣)
テキサス大学アーリントン校
Robert Magnusson 教授

■対象大学・研究機関2 (シンポジウム開催)
CNRS(フランス)
Olivier Gauthier-Lafaye 教授

■本学担当教員
電気電子工学系
裏 升吾 教授

光スイッチ・変調器の設計・プロセス・評価で連携

テキサス大学アーリントン校に学生を短期留学

テキサス大学アーリントン校のRobert Magnusson教授はサブ波長グレーティングの応用研究のパイオニア的存在です。裏教授とMagnusson教授は15年以上の交流があるうえ、近年、デバイス研究において興味の対象が近づいたことを機に共同研究を開始しています。2014年には本学とテキサス大学アーリントン校とで学生交換の協定を結んでいます。2014年に1名、2015年に2名、2016年にも2名の学生が短期留学をし、国際レベルでの研究を推進しており、その成果を共著論文で発表し、国際会議で招待講演しています。

写真1 本学からテキサス大学アーリントン校に留学した学生2名
左から2番目がMagnusson教授、左が本学国際企画職員の三好氏。

フランスCNRSからフォトニクスの研究者を招きワークショップを計画

フランスの代表的な国立研究所であるCNRS(Centre national de la recherche scientifique)の解析・システムアーキテクチャ研究所(LAAS)のOlivier Gauthier-Lafaye博士の研究チームは、裏教授が考案したサブ波長グレーティングデバイスを半導体レーザ制御に利用する研究を行っています。優れた研究設備を背景に、デバイス設計、プロセス、評価と最先端の研究開発を展開しています。研究交流を深め、共同研究など次の展開に結び付けるため、2016年のワークショップにこの研究チームから研究者を招く予定です。

光スイッチ・光変調器でのブレイクスルー

情報通信の高速化・大容量化のためには、1本の光ファイバーの中にいかに多くの波長の光を詰め込めるかという話になりますが、限られた波長領域の中で、波長の違いがわずかな光を選択的に取り出すなどの制御部分が重要となります。
このデバイスの小型化・高性能化のために注目されているのが、「導波モード共鳴素子」で、屈折率が周期的に変化する構造に光を入射すると、特定の波長だけを選択的に反射するという現象です。1980年後半にこの現象の有用性が提唱され、この数年に技術的なブレイクスルーがあり、この現象を利用した光スイッチや光変調器などのデバイス応用研究が本格化しています。

本学の裏教授も、これらのデバイスのシミュレーション等で動作確認をし、研究室レベルでのデバイス試作などを行っています。裏研究室では主にシミュレーション・基本設計を行い、Magnusson教授の研究室にはデバイスの要となる周期構造(グレーティング集積)の作製で協力を得て、導波モード共鳴素子の試作と評価を行いました。

図1 導波モード共鳴素子の動作評価用の実験装置